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「はぁ…はぁ…」
走るのは得意だけど、家から歩いて10分もかかる丘を、全速力で登りきるのはさすがに疲れた。
「おい!寝坊助」
丘には、いつもないはずの翔ちゃんの姿があった。
「うるさいな!!」
私は翔ちゃんの横を通り抜け、桜の木にあいさつをした。
“今日から、私も高校生です。
これからも、よろしくお願いします!”
その想いに答えてくれるかのように、心地よい風が大きな桜の木を揺らした。
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