1章🌸幼なじみ

5/13
前へ
/320ページ
次へ
「なんでいるの?」 「入学早々遅刻だな。」 「…!いってきます!」 私は、桜の木と翔ちゃんにそう告げて、少し遅れ、高校生のスタートラインに向かって走りだした。 「果穂[カホ]ー!!!!」 後ろから、私を呼ぶ声がした。 低くてやさしいこの声は、翔ちゃんの声。 「なーにー!?」 「入学おめでとー! 頑張れよー!!!」 普段クールな翔ちゃんが、顔を真っ赤にして叫んでいる。 すごく、すごく嬉しかった。 「ありがとう!! またね!」 私は、翔ちゃんに手を振って、また走りだした。  
/320ページ

最初のコメントを投稿しよう!

633人が本棚に入れています
本棚に追加