最初は。

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「おい、義。どうした。」 「ん、いや、何でもないよ。ちょっと昔のことを思い出してただけだよ。」 ───こいつは親友の裕二。 小学校からの友だちでインフルエンザ事件で一番最初にかかってクラス中に菌をバラまいた張本人。 後日、インフルエンザ事件の話をしたらこいつからも大笑いされた。 「そうか。そろそろ、お菓子タイムも終了にしようぜ。早くそのグミ喰っちまえよ。」 と彼は僕の手にあるじゃんけんのグーの形をしたグミを指差したあと、いつもの大きな声で公園にいるみんなに集合をかけた。
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