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なんでそんなこと聞くんだ、と首を傾げると
「じゃあ、今度、茶葉くれてやるよ。高級なやつ」
「えっ、マジすか」
「俺ん家の実家が、そーゆーの売ってんだよ」
嬉しい。
俺は庶民だから、普段はペットボトルのやつしか飲まないから。
「じゃあ、頂戴します。……ありがとうございます」
なんか、いい人だな、意外にも。
思わず、顔がほころんで、へにゃりと変な笑顔になる。
すると
「……お前」
コツコツと、担任が近づいてくる。
ん?
なんか、近いな。
「お前、攻めかと思ってたが、受けか?」
「は?何言って――」
何言ってるんすか、と言いかけて、姉貴の言葉を思い出す。
『――やっぱり男前受け最高だわ。ね、尚哉?強引な彼氏でも作ってよ作ろうよ作るよね?』
……作んねえよ。
てか、“受け”って男同士の、その、…アレで、女役の方、みたいな感じだよな。
「受けじゃないです」
不愉快だ。
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