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眉間にシワを寄せる俺を見ても、発言を撤回せずに近づいてくる担任に、俺は思わず一歩下がる。
――近い近い近い近いんだよ!
少しでも動けば唇と唇がゴッツンコしそうな距離だ。
俺はもう一歩下がろうとしたが―――、背中にかたい感触。
担任はニヤリと笑う。
「俺はさ、強気の、ちょっとタチっぽい奴を犯すのが好きなんだよな」
「変な趣味っすね。知ってます?そういう人、変態っつーんですよ?」
「自覚済みだ」
自覚済みかよ!
そう言い返したかったが、……近すぎる距離に息を飲む。
「お前の笑顔が悪い。つまりはお前が俺を煽ったんだよ」
「俺の笑顔に罪はない」
なんという理不尽な言いがかりだ。
滅びてしまえ。
とりあえず担任から距離を取るのと、成敗を目的に拳に力をこめるが
「ざーんねん。そうはさせねえよ。」
そう言われて、両腕を一括りにされて、頭の上で押さえつけられる。
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