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現実逃避をするため、目をギュッと閉じて、唇も同じくかたく閉じる。
鼻からなけなしの酸素を取り入れ、なんとか息をつなぐが
「強情だな、まぁ燃えるから良いが」
「っ、んぐ!?」
俺の腕を押さえてない方の手で、俺の鼻をふさぐ。
――息っ、できねっつの!
「…っぐ、ぷはっ。――んんっ!」
酸素を肺に入れるために口を開いた。
…が
「ふ、ぁっ…。ぅん…っは」
濡れた、熱いナニかが、俺の口内に侵入した。
な、なんでなんで
なんで舌がっ!
俺の口内を蹂躙するソレは、いつの間にか俺のソレと絡み合っていて
くちゅ、くちゅり
と、卑猥な音で耳まで犯されている気分だ。
「や、…めっ」
「俺の名前…」
「知らな…んん…っ!」
「晴夜。呼んでみ?」
なんでコイツはキスの途中でこんなに話せるのだろうとか、
教師と生徒の関係以前に
男と男だとか、
そんなのより
「せ、いや…」
早く早く早く
解放してほしい。
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