お昼休み

8/12
前へ
/126ページ
次へ
「授業ったって…次桐原でしょ?あいつなら平気だって。きっと見逃してくれるよ」 前田の友人の一人である金木あずきが言うと、教室のドアがガラリと開いた。 「はい、授業始めるよー」 「桐原先生…」 いつもと変わらぬそのへらへらとした表情が、一瞬真剣なものに変わる。 「…どうしたの?」 「あ…」 川瀬もどうしたものかと考えているらしい。正直に言うべきなのか、それとも黙っているべきなのか。 だが桐原はポーチの中の煙草を見つけてしまったらしい。
/126ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加