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「授業ったって…次桐原でしょ?あいつなら平気だって。きっと見逃してくれるよ」
前田の友人の一人である金木あずきが言うと、教室のドアがガラリと開いた。
「はい、授業始めるよー」
「桐原先生…」
いつもと変わらぬそのへらへらとした表情が、一瞬真剣なものに変わる。
「…どうしたの?」
「あ…」
川瀬もどうしたものかと考えているらしい。正直に言うべきなのか、それとも黙っているべきなのか。
だが桐原はポーチの中の煙草を見つけてしまったらしい。
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