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「いねぇな」
正門前にクラスのメンバーの姿はあるものの、桐原の姿がない。
「やっぱり保健室行ってるのよ」
「思いっきり押し付けてたからなぁ」
「…あ、桐原」
北本の声に振り向くと、桐原がこっちに向かって歩いてくるところだった。
「やぁやぁお待たせ」
「大丈夫なのかよ?」
「うん、冷やしてきたからね。氷も借りてきたし」
言われてみれば氷と水を入れた袋を手の甲にあてている。
「いや、大丈夫だって言ったんだけどね。桜木先生が持っていきなさいって」
「あぁ、保健の…」
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