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「セミいんの?…いや、確かに鳴いてるけどさ。なーんでそんな暑苦しいやつ選ぶのかね」
「だって他にこれといったもんないだろ」
「そうだけどさ…」
「お前は?何描くんだよ?」
「んー…なぁにしよっかなー…。お前でも描こうかな」
「はぁ?」
「だって人間だって生物じゃん。んで、お前の生態とか書いといたらプラスになんじゃん?」
「や・め・ろ!」
「たはは、冗談だってーの。…半分はな」
「半分かい!」
「はいはい君たち。そこで漫才やってないで手を動かしてね」
「描くものが見つかりません桐原ティーチャー。ヘルプ!」
「なんでもいいんだよ。自分の身近にあるものとかでもね」
「自分の身近にあるもの…やっぱお前だろ」
「だから!」
「あはは、人を描くっていう選択肢はなかったなぁ」
「え、マジすか」
「うん」
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