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声のしたほうに行くと、一人の女生徒がなんだかぐったりとしていた。その女生徒の傍らでは、何人かの生徒たちが心配そうに彼女を見つめている。
「どうしたの!?」
「あ…桐原先生…亜里沙が…」
「横山さん?大丈夫?僕のことわかるかな?」
「う…は、はい…」
「日射病かな…とりあえず日陰に行こう。ここじゃよけいにひどくなる」
「じゃあ担架とか必要なんじゃ…。俺、保健室行ってくるよ!」
「大丈夫だよ、ありがとう」
「え、でも…」
俺たちの言葉を待たず、桐原は横山を軽々とお姫様抱っこした。
「ごめんね、ちょっとの間だけ我慢してね。…あぁ立原さん、横山さんの荷物とか持ってきてもらっていい?」
「あ、はいっ」
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