校外学習

10/17
前へ
/126ページ
次へ
声のしたほうに行くと、一人の女生徒がなんだかぐったりとしていた。その女生徒の傍らでは、何人かの生徒たちが心配そうに彼女を見つめている。 「どうしたの!?」 「あ…桐原先生…亜里沙が…」 「横山さん?大丈夫?僕のことわかるかな?」 「う…は、はい…」 「日射病かな…とりあえず日陰に行こう。ここじゃよけいにひどくなる」 「じゃあ担架とか必要なんじゃ…。俺、保健室行ってくるよ!」 「大丈夫だよ、ありがとう」 「え、でも…」 俺たちの言葉を待たず、桐原は横山を軽々とお姫様抱っこした。 「ごめんね、ちょっとの間だけ我慢してね。…あぁ立原さん、横山さんの荷物とか持ってきてもらっていい?」 「あ、はいっ」
/126ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加