0人が本棚に入れています
本棚に追加
「…ったく…お前浜野に気付かれる前に起こしてくれよなぁ…」
「勝手に寝たのはお前だろうが」
昼食をすませ、壁に寄りかかって北本の文句を受け流す。
「おかげで笑いもんになっちまったじゃねぇか…」
「でもそこが北本くんのいいとこだと思うよ」
「おぉ川瀬」
川瀬菜美。このクラスのクラス委員長にして生徒会長。茶色のショートヘアは明るくさばさばした性格の彼女によく似合っている。
「そう言ってくれるのはお前だけだよぉぉ……」
「あ、そうだ森下くん」
「って無視!?」
「はいこれ」
「…?なんだこれ」
川瀬が差し出したのは一枚の紙。でかでかと「三年六組天体観測会」と書かれている。
「夏休みにイベントやるの」
「イベント?」
最初のコメントを投稿しよう!