第一章

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以前渋谷で呑み歩いていた際に、竹村は名刺入れを落としてしまった。 中には免許証が入っていたため、翌日交番に駆け込んだ。 が、見つからず、仕方なく免許センターに行き再発行の手続きをとった。 再発行手続きはその日のうちに行われる。 しかし、しばらくしてから交番から連絡が入り、竹村の名刺入れが見つかったという。 こうして竹村の手元には2枚の免許証が存在するに至った。 再発行しているため、見つかった古い免許証は警察署に返納しなければならない。 だが、竹村はただ 『めんどくさい、使うこともないからいいだろ』 …と、そのままデスクの引き出しにしまっておいたのだ。
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