beginning of bell

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その一方で彼女はまだ街の雑踏の中を歩いていた。 無心で。 彼女にとっては何かと自分に関わってくる彼が鬱陶しくて仕方ないのだ。 暑い日差しの中、遠くに聞こえるnoiseを聞き流しながら目的地もなく歩き続ける。 しばらく、フラフラと歩き続けた後彼女はようやくアパートの部屋へと帰った。 プルル… ピッ!! 「こんのっストーカー!!一々、何の用なのよ!!司陽」 「いや、帰ったならそれでいいんだ。おやすみ」 ツーツーツー… ピッ!! 「もうっアイツなんなのよ!!」 ここは、1DKの普通のアパート。 見た目は赤と黒の塗装でできていて目立つ。 彼女が地元を離れ、この街で働き始めてからもう6年になる。
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