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戦場へと歩みだした。
馬のたずなを片手に、もう片方の手で胸を抑える。
胸ポケットの中には濃い紫色の護り石がおさめられていた。
魔女の護り石の効果は一つ。
諦めず、生を求める人間を助け導く。
護り石があるからといって命を落とさないわけではない。
けれど優しい加護に包まれ勇気が溢れる。
傍らにいるような彼女を想い、遠くで待つ彼女のもとへ帰るのだと誓う。
どんなことがあろうと、何があろうと。
諦めずに生きて帰る。
何が待ち受けていようとも。
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