case1

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あれから5年の月日が過ぎた。 その間、俺は必死に調べついに6人組の正体を得た。 1人目 鋭い目が特徴の男【楠 雅人(クスノキマサト)】 2人目 一番若い男【原田 孝生(ハラダタカオ)】 3人目 身長が高い女【三浦 加奈(ミウラカナ)】 4人目 ファッションから喋りまでチャライ男【櫻田 健吾(サクラダケンゴ)】 5人目 中年の女【渡部温子(ワタナベアツコ)】 6人目 このグループのボス といきたいとこだが、実はコイツの正体だけが分かっていないのである。 1つ分かってるのはコードネーム【ブルゴーニュ】ということだけだ。 ボスを覗いたこいつら5人の写真を毎日眺めるのが習慣になっていた。 『さぁて、誰から始めるかな…』 そう言い目をつぶりながら写真をシャッフルした。 『コレだ』と選んだ写真の人物は 『原田 孝生か…よーしコイツからスタートだ。』 真也はくだものナイフで原田孝生の写真を串刺しにしてから 家をでた。 ジリリリリリリ 鳴りやまない目覚まし時計をたたき布団に頭を隠した。 布団の中から時計を見てみると時間の針は午前の8:00をさしていた。 『ヤベッ!遅刻だっ』 あわてて、髭をそりパンを食べながら髪を昨日買いたてのWAXで整え急いで玄関を飛び出した。 『このままじゃ、間に合わねえよ』 時計を確認しながら精一杯駅まで走った。 その途端曲がり角で誰かとぶつかった。 『イッーーテ…。あ、大丈夫ですか?』 『あ、はい。全然大丈夫です。じゃあ、急いでますんで』 『あ、ちょっ…』 言い切る前に去って行ってしまった 『せわしない人だなあ』と言ったが人のこと言えないと思いボーッと去って行った後を眺めていた 『こんなことしてる場合じゃなかった!』 またあわてて走り出した。 俺【新美祐輔(ニイミユウスケ)】が勤めてるセールス会社は電車を1回乗り換えて1時間かかる場所にある。 電車の中は毎日毎日満員だ。行きだけ疲れてしまうのが嫌だというのは今でも変わらない。 『おはようございます』 と恐る恐るドアを開けると上司の【鬼島博(オニシマヒロシ】が眉間にシワをよせて立ち構えていた 『お前、今何時だ?』 『え~と。9:30ですね。』 『何時に来なくちゃ行けないんだ?』 『9:00ですね。いや~目覚まし時計が壊れてて…』 鬼島は怒るどころか呆れていた 『もう、お前の言い訳は耳にタコができるくらい聞いたよ。』
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