case1

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『いや、明日からはちゃんと9:00に…』 『明日からだと?そんなこと言って結局また遅れて明日からって言うに決まってんだよ!』 うぅ―あまりにも図星過ぎて何も言い返せなかった。 『もう、お前辞めるか』冷たい口調で言ってきた。 『いや、それだけは勘弁してください。』 『お前の替わりなんていくらでもいるんだよ』 『お願いします。もう2度と遅刻はしませんから』 『今の言葉信じていいんだな』 『はい!勿論!』と言いながらも少し不安である。 『よし分かった。今回は大目に見てやる。だか、次遅刻したら何と言おうとクビだからな!』 『わかりました。』 小さく返事した。 『声が小さーい』 『はい!分かりました!』これでもかというくらいの大きな返事でかえしてみせた。 『そういえば、今日から新しい人がくるんじゃなかったでしたっけ?』同僚の【倉橋大毅(クラハシダイキ)】が鬼島に言った 『そうだった。そうだった。もうそろそろ来るはずなんだがな』 初耳だったた俺はすかさず 『え!?俺聞いてないっスよ』とちょっとふてくされた感じで言った。 『悪い悪い忘れてた。』 と大笑いしはじめた。 『もー笑い事じゃないですよ。』 といった途端ドアがあいた。 『あの~今日から鬼島セールス株式会社で働かせてもらいます川永真也です。』 『お~川永くん。待ってたよ。今日からよろしくな。』 『ほら、お前らも挨拶しろ。』 『どーも、倉橋大毅です。よろしく。』 『よろしくお願いします。』 真也は丁寧に挨拶した。 『ここの事務をやらしてもらってる片岡愛美です。わからない事があったらなんでもいってね』 挨拶だけなのに何故かドキッとし、変な感覚になった。 『俺は、新美祐輔。まぁそう緊張せず、気楽に行こーや。』 と真也の肩に手を置いて言った 『お前は気楽にしすぎなんだよ!』 すかさず鬼島が一喝した。 『も~鬼島さん』 と笑い声が響いた。 『まぁこんな会社だが、精一杯頑張ってくれ。』 今度は鬼島に肩をビシッと叩かれた。
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