転校生ですが、ナニか?

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教本にかかれている内容と違って俺が自我や記憶を持っているのは“完全に死にきれてない”からだ。 あと、心臓が核だから今の俺は四肢を切断されて八つ裂きにされても時間が経てば再生してしまう。 ただし、焼かれたり浄化されたりはあまり有効じゃない。 再生は出来なくもないが再生速度はかなり遅く、下手したら核を潰さなくても滅される。 さらに内容を読んでいく。 (この妖魔の特徴として四代元素の土の中心にいることがあげられる。 東洋の陰陽道でも土の特徴が強く他の元素や属性と交わることはほぼ無い。 しかし、例外に【半妖】【呪者】【戦士】【魔術士】の死体を用いた場合は土以外の属性を操れることがある) ちなみに呪者というのは生前に呪いを受けたまま死んだ者をさす。 俺はまだ完全なゾンビじゃないから大丈夫なのか? ま、魔術使う予定なんて無いけどな。 ――こんなもんかな。 俺は本を閉じ、カバンにしまう。 「この間から何を読んでるんだ? 英語か?」 こちらのタイミングを見計らって智宏が話しかけてきた。 俺はパッと本を見せる。 どうせ読めないから問題はないだろう。 「……何語?」 表紙を見た智宏がそう聞いてきた。 「イタリア語」 「あんた内容理解できてるの?」 岸本がおれを半眼で見てくる。 「まぁな。 これでも俺は秀才なんだよ」 いつもみたいに軽口を叩き雑談に興じる。 そんなことをしている内に時間が経ち、皆が待ち望んでいHRとなる。
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