13色の虹

風俗デビュー

夕方４時。待たされている間、時計の針をずっと見ていた。

どうして時計は同じ方向にしか進まないのだろう。

道は北も南も東も西もあってＵターンだってできるのに。

そんな当たり前のことをぼーっと考えながら、冷えすぎた部屋の中に一人また、どうしようもない孤独を感じた。

季節はまだまだ暑い９月の初め。外の照りつけるような日差しすら、私には淀んで見えた。