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うす汚いビルに着いた。
空気も汚い。
エレベーターで五階へ上がる。
途中、四階で扉が開いた。
店の看板と料金表が目に飛び込んだ。
ここは人妻の風俗店だった。
五階に着くと、まず受付カウンターがあった。
ここで客がパネル写真を見て好きな女の子を選ぶ。
受付のカーテンの奥が、女の子の待機室と化粧台があり、店員が四人ぐらいいた。みんな男だ。
私は八木の案内で、化粧台の椅子に座った。
「名前なににする?」
私は名前はもう決めていた。
「舞がいいです」
空に舞う、風に舞う、自由に舞う…そんな名前…
「おっけー、舞ちゃんね!」
私は紺野裕子から舞という名の風俗嬢になった。
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