灰色の序章

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煙草をふかしながら、ラーメン屋の前のラックに置かれてあったフリーペーパーの求人誌をパラパラとめくる。 だけど私の淀んだ瞳は何も見ていない。 現在も過去も未来も。 すべてから逃げ出したかった。 今、私がここにいてこうして生きていることが、 苦しくて仕方がなかった。 消えてしまいたい、それが無理ならせめて 全く違う人生を送りたい。 私でいることが辛いなら、 私でなくなればいいじゃない?……
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