~舞~になった日

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「こんにちは。初めまして!」 普段はテンションのかなり低い…黙っていると必ず「怒ってる?」と聞かれる私だが、満面の笑み(自分なりに)でそう言った。 男は軽く会釈して笑った。 よかった、優しそうなオジサンだ。 ホテルまで二人で歩く。 二人の間に漂うなんともいえない空気と微妙な距離。 同じような二人組と何人かすれ違った。 ああ…あの人達もそうなんだ。 客に腕をからませスキップしそうなぐらいキャピキャピと喋る女の子もいた。 私は風俗を辞めるまで客と腕を組んで歩いたことはない。 そういうところが、私は結局プロになりきれていなかったんだと思う。 でももう一つ理由がある。 私の身長だ。
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