隠された真実

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ガチャ ドアは開いた。 その瞬間、ふっと懐かしいにおいが鼻をくすぐる。 さっきまで潜んでいた胸をかきむしりたくなるようなモノが すっと心の奥底へ沈んでいった。 やはり記憶にあったように 大きな本棚が視界いっぱいに広がる。 辺りを見回すように首を左に振った。 小さくて古びた茶色い木製の机が 壁と向かい合わせになっている。 その上には見覚えのある手のひらサイズのゲーム機が ちょこんとのっかっていた。 私は、入ってはいけない場所に ついに足を踏み入れてしまった。
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