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リカはお世辞ではなく、美人だった。
髪はコテで巻かれ、キレイなカールが肩にかかっていた。
メイクなんてしなくてもハッキリしていた切れ長な印象的な目、鼻も高く、口も口角の上がった魅力的な口だった。
そんな顔立ちでも、いつもメイクを欠かさなかった。肌の手入れも怠っていないのか、透き通るような白い肌をしていた。
爪はいつも真っ赤なネイルが光っていた。
たまに注意する教師がいたが、聞き流すだけできこうとしないリカにあきれてか、文句を言わせない容姿と頭脳をもっていたからか、何時しか誰も注意をすることがなくなっていた。
クルミはそんなリカと友人でいられる事が自慢になっていた。
リカといると、皆リカを振り返る。
自分を見ているのではないと分かっていても、いい気分だった。
リカと友人になれたときの事は覚えていなかった。ある時、何かがきっかけで話しかけてきた事から始まった関係だった。
すると、いつの間にか一緒に行動するようになっていた。
『友人なんて、そんなものでしょ?』
クルミにとってのリカの存在はそんな感じだった。
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