少女の祈り

最後の彼

最後の彼は
少しイカれた奴だった。
いつも狂ったみたいに
嫉妬して暴れて
そしてまた浮気する…。
ある日
「ちょっと買い物行ってくるね。」
「おぃ。またほかの男のとこに行くのかよ？」
と言ってまた殴られ蹴られる。
そして彼は落ち着くと
「ゴメン。」といって
また他の女の元へ行ってしまった。
それから何時間後
「ただいま」
なにか機嫌が悪い。
そう思った瞬間…。
「やっぱお前だけだ。」
と言って乱暴に抱いてきた。
でもそれでも
愛されてる気がした。
数日後なんかおかしい。
熱っぽい症状で
吐き気がする…。
まさかね。
でも…と思いながら
薬局に行き手にしたのは
『妊娠検査薬』
それを購入し自宅で
検査した。
結果がでるのが待ち遠しかった。
１～２分後
結果は陽性だった。
私はすぐに彼に連絡した。
「どうしたんだよ？」
「妊娠した。」
「は？嘘だろ？本当に俺の子かよ？」
「当たり前でしょ！」
「知らねぇ。なにも知らないからな。」
ブチッと言って切れてしまった。

彼だけは子供が出来たら
一緒に居てくれると
思ったのに。
やっぱりママと一緒で
みんな私から離れて行くんだ。
笑えてくる。
また一人ぼっちになっちゃった。
あはは。
やっぱり愛なんて大嫌い。
なんて嘘…。
愛が欲しい。
誰か私を求めてよ。
愛してよ…。
もう強がれない
泣いていい？

ひび割れた声で
泣き叫んだ。
涙が止まらない。
涙もなにもかも全て
枯れてしまえ。
夜が私を呼んでる。
私にはもぅ夜しかないんだ…。