初恋は叶わないもの

初対面って、そんなもん？

「これ、作ったんだけど…」

差し出された紙袋を見て、何が入っているのかすぐにわかった。甘いにおい…お菓子か。

『いらない…つーか、あんた誰？』

「…」

目の前の女の子は、黙って俺を見ている。

バンッ

『っ！？』

いきなり俺の顔に紙袋を投げつけて、教室を飛び出して行った。

「ぶはっ！今のは最低だぞ！」

気絶寸前の俺を笑いながら、レイトは落ちていた紙袋を拾い上げた。