人魚のオルゴール

目覚めた愛

一月もすれば、かなりこちらの生活に馴染んできた。
言葉に不自由しないこともあるけれど、自分の手で何かを成し遂げられる喜びが私を夢中にさせる。

それが、他人の目から見れば些細なことだったとしても。

町の教会で面倒を見ている孤児院があると聞き、手伝いを申し出た。
手作りのお菓子を持参して子どもたちと触れ合う一時は楽しくて、過ぎ行く時間があっという間。

国は違っても子どもの愛らしさは万国共通だわ。

いつしか、黒髪の天使とありがたい名前を頂戴した。