目覚めた愛

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「詩の朗読会を?」 「ええ、ちょうど避暑にいらしている知識人もいらっしゃるようですから。」 自分で計画を立てて、準備をして、物事を為すというのは何だか力が湧いてくるよう。 けれど、浮き立つ私とは逆に目の前の顔は翳りを帯びている。 「インテリゲンチャを自称する輩とは…。あまりお勧めしたくありません。」 「あら、ご心配には及びませんわ。有閑婦人の暇潰しなど、誰が目くじら立てましょう?」 その辺りは十分に弁えている。
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