目覚めた愛

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何年も放っておかれた体は乾ききっているかと思ったけれど、愛する人の手で開かれればたちまちのうちに潤っていく。 接吻はこんなにも甘いものだったかしら。 体をなぞる手の感触はこんなにも優しいものだったかしら。 見つめられる眼差しはこんなにも熱いものだったかしら。 白い光のさす中で、私たちは浅ましいほどの愛の獣に成り果てた。
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