孤独の季節

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「祥彦さんは聖職者だったのに思いの外、商売が性に合っているようだね。」 義父母へのご機嫌伺いにいらしたお父様が、私と二人だけになった時にぽつりと仰った言葉。 「機に聡いところも野心も経営者には向いていると思うね。まさに適材適所だ。」 お父様から有能な顧問を派遣していただき、数年の間に赤字続きだった会社を軌道修正して利益を上げられるまでに立て直すことになろうとは。 本人はもとより、お父様にとっても嬉しい誤算だったに違いない。
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