孤独の季節

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いっそのこと、妾腹の子でも、と思ったけれど浮き名は耳にしても、子どもができたという話は聞いていない。 実家から株分けしてもらった薔薇の世話をしながら、溜息をつく。 このまま、こうして老いていくのかしら。 紅薔薇、なほも鮮やかに… いいえ、鮮やかどころか色褪せていくばかり。
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