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悠希「だ、大丈夫ですか!?」
風音「いたた…エヘヘ…私よくこけるんですよね~」
風音ちゃんは俺の手をとり、立ち上がるとメイド服をポンポンとはたいて案内を再開した。
こけないように細心の注意を払いながら。
風音「ところで、杉原様はどうしてこの家に?」
悠希「あ~、えっと…なんだかんだで家を火事で失ってしまって…」
風音「あっ!も、申し訳ございません!そんな事があったなんて知らなくて…」
悠希「いや、いいですよ、今となってはいい思い出ですから」
とは言っても、やっぱり悲しいよな、家を失うって…しかも目の前で跡形もなく。
今までニュースで火の不始末で火事になったとかを聞いても、ちょっとした同情しかしなかったけど、実際にそんな目にあって同情されたらムカつくな。
風音「ここで良かったら、いつまででもいていいですよ。菜月(ナツキ)様も歓迎すると思います」
悠希「菜月様?」
風音「この家の奥様です、旦那様は友治(トモハル)様です」
なるほど、その二人が雪ミンの両親か。先に知れて良かった。
なんか「なんて名前ですか?」とかって言いにくいし。
そしてリビングに着いた。
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