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舞子から連絡を受けた両親たちは、すぐに病院に駆けつけた。
暖人が治療中の為、舞子に事情聴取をしていた警察に、大体の事情を聞いた両親は、暖人の治療が終わるまで、泣きじゃくる舞子を宥めながら椅子に座り待っていた。
なかなか泣き止まない舞子に暖人の両親は「大丈夫よ、舞ちゃん、頭は打ってないようだから、そんに心配しなくてもいいわぁ」。「そうだよ、舞ちゃん、そのくらいで、家の息子は死んだりしないから」と舞子を慰める。
「でも・でも・私のせいで暖人は事故に遭い、大事な大会の前なのに、それなのに私、私のせいで暖人は・・・ごめんなさい・ごめんなさいぃ」
泣き止まない舞子を暖人の母親が、強く抱きしめて、舞子の背中を優しさ撫でてやるのだった。
それから一時間後、治療が無事に終わり、医師から全治三ヶ月、及びリハビリが必要との診断を告げられた。
個室に運ばれて、ベッドに寝かされた暖人は、「舞子は何も悪くない」と双方の親たちに告げると、麻酔が効いてる為か、そのまま眠ってしまうのだった。
その後、二週間ほど入院した暖人は、夏休みに入った為に、そのまま自宅で療養することにした。
その間、舞子は毎日のように暖人のお見舞いに来ていた。
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