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退院後からすぐに、暖人は部活を辞めて、受験の為の勉強と、治療の為のリハビリに専念するのだった。
その頃は、幼なじみグループは其々が別の高校を志望していた。
孝は元々、黄葉志望で、舞子と綾芽は清光女子、亮太と暖人は嶺央学園にスポーツ推薦が決まっていた。
しかし、事故に遭い、推薦が取り消しになると、暖人は黄葉を第一志望にして、受験に取り組んだのだ。
それを知った舞子は、両親に頭を下げて、自分も黄葉に行きたいと告げると、最初は難色を示した両親だったが、本人の希望なら仕方がないと、了承してくれたのだった。
それにつられて「舞ちゃんが行かないなら、行っても意味がない」、「暖人の居ない嶺央なんて、行っても意味がない」、と綾芽と亮太は、アッサリと志望高校を黄葉に変更してしまった。
子供たちの行動に、正直戸惑う親たちだったのだが、皆が同じ高校に通いたい、全員一緒に合格して、楽しい高校生活を送りたいと言う強い気持ちに、「「この子たちの人生だから、もう何も言うまい」」、と理解を示してくれたのだった。
そして五人は、全員で黄葉に合格して、現在に至るのだった。
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