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「木ノ江村の事はおぼえてる?」
「俺が産まれた場所だよな!」
「村長の一条の事は?」
「バカな息子が一人居たような?」
「そのバカな息子と結婚させられるのよ、彼女!」
「何でだよ?」
「村の風習と言うのかしら?掟みたいなものね!」
「それが嫌で逃げ出したのか?」
「半分はね!」
「じゃあ、もう半分って言うのが・・俺に別れを言いに?」
「幸せそうに暮らすあなたに、助けてとか、余計な争い事に巻き込みたく無いと思ったんでしょうね!」
「・・・・・茜。」
「どうするの?暖くんは?」
「・・助ける。絶対に茜を助ける!茜がその為にここに来たんなら、俺は意地でも茜を渡さない!」
「茜ちゃん、村には帰れなくなるわよ!」
「俺が一生傍にいる。茜は一生この町で暮らせるようにする!」
「そう。その気持ちに偽りは無さそうね!だったら、神崎家もあなたに力を貸すわ!」
「睦姉・・良いのか?」
「当たり前でしょ!可愛い弟が困ってたら、助けるのがお姉ちゃんの役目でしょ!」
「ありがとう、睦姉。」
「どういたしまして。」
「俺、茜に話してくるよ!」
「頑張りなさい!」
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