二日遅れのバースデー!茜はここで暮らします

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「茜。俺が相手じゃダメなのか?俺が結婚相手じゃ頼りにならないか?」 「でも・・・私は、暖人や暖人のご両親に迷惑を掛けたくないの!」 困惑する茜の前に暖人の両親が立ち「茜ちゃん、どうして迷惑だなんて言うの?おばさん、茜ちゃんの事はとても大切に思ってたのよ!私たちが引っ越した後も、いつもあなたの事を思ってたわ!」 さらに「もう話してもいい頃かもな、母さん!」と父が言い「そうね!」と母が応える。 「よく聞いて、茜ちゃん。私たちが引っ越した前日に、あなたのご両親と私たち夫婦はある約束事をしたの!」 「いつの日か、一条の家に茜ちゃんが嫁ぐ日が来るかもしれない。けど、本人がそれを望まずに、家を飛び出した時、暖人に会いに来たときは、どんな形であれ絶対に力になると約束したの!」 「お願い茜ちゃん。茜ちゃんの素直な気持ちを聞かせて!」 母の言葉に涙を浮かべ「私・・・私は結婚なんてしたくありません!暖人と一緒に居たいです。暖人の傍に居られるなら、他には何も要りません!・・・ウウ・・・グスッ・・ウウ。」 「暖人はどうなの?」と母に問われ「茜は誰にも渡さない!一生一緒に居る!結婚するなら・・・相手は俺だ!!」と暖人は言い切った。
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