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「あ、えっと・・・凄く似合ってる!うん、可愛いよ!」と素直に感想を言う暖人。
恥ずかしそうにモジモジする茜の姿が妙に可愛らしい。
「でも、泳ぎの練習だったら、競泳用の水着の方が良かったんじゃ?」
「私もその予定だったんだけど・・・お母様が!?」
「いい、茜ちゃん!暖人は競泳用の水着で来ると思ってる筈だから、明日はビキニの方にしなさい。そうすれば、あの子、絶対に茜ちゃんに惚れ直すから!」
「って、言ってたの!」
何処までも息子を知り尽くす、母の清美だった。
(母さん、グッジョブ!)
「まぁ、なんだ・とりあえず始めようか?」
「ハイ、よろしくお願いいたします。暖人先生!」
「そんな畏まらなくていいから。」
「じゃあ、優しくしてね!暖人。」
こうして茜の水泳特訓が始まった。
まずは実際にどのくらいまで泳げるのか、ビートバンを使ってのばた足から始まった。
(・・・ヒドイ!酷すぎる!!ビートバンで泳いでるのに、何故に前へ進まないんだ。あり得ないだろ、普通!)
水面で一生懸命にばた足をする茜。山育ちで元々体力と持久力は有るから、コツさえ掴めば問題なく泳げると暖人は思っていた。
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