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「暖人の奴、大丈夫かなぁ?足の方だってまだ」、心配そうにしている舞子に、「心配しなくても大丈夫よ。軽い運動ならかえってリハビリにもなるわぁ!舞ちゃんは、本当に暖くんのことが好きなのねぇ」、と睦美はニコニコしながら舞子に言った。
「ちっ、違いますぅ、私はただ幼なじみとして、あのバカがまた無茶な事しないかと心配シテルダケで・・」、最後の方は何故か小声でモジモジと言う舞子。
「もう 睦美お姉ちゃんのイジワル」、と顔を赤くしながら舞子は睦美に言うと、「ウフフフフッ」と微笑む睦美だった。
すると外の方から、キィーン、と高い金属音が聞こえると同時に、割れんばかりの歓声がグランドに響きわたる。
しばらくして、暖人が何事も無かった様な顔をして、部室に戻って来た。
どうやら先ほどの歓声は、暖人のものだったらしく、黄葉野球部は試合を逆転に持ち込んで、暖人は見事勝利をもたらしたそうだ。
昔は無口で内向的な暖人。孝や舞子たちと出会ってからは、運動するのが大好きな暖人。今は何かと面倒くさがりの暖人。
実は運動神経が抜群に良く、スポーツマンでもある暖人だった。
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