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昼休み――
「ちひろ!お弁当食べよ!」
いちごと美由紀が
お弁当を持って私に
話しかける。
「うん、食べよ!」
そして、私達は
いつもの場所―屋上へと
行くのだった。
* * *
「あ、ちひろの卵焼き
美味しそう!交換しよ?」
目を輝かせ私に聞くいちご。
「いいよ」
可愛いなあ、と思いながらも
私といちごは、それぞれ
おかずを交換した。
「ん~~~美味しい~!」
「ありがとう」
美味しそうに食べるいちごを
見て私も嬉しくなる。
その時、何も言わずずっと
私達を見ていた美由紀が
口を開く。
「…ちひろ、どうしたの?」
「……え?」
突然そんな事を言われ唖然とする。
「今日のちひろ…おかしい」
「何言ってんの美由紀!
私はいつも通り…「本当に?」
私の言葉を遮り真剣な目で
私を見る美由紀。
その瞳は全てを見透かして
いるようだった。
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