47人が本棚に入れています
本棚に追加
「でも…」
「本当に何もないってば!!」
私はつい大声を上げてしまい、
立ち上がる。
「ごめん…先に帰る」
「ちひろ……」
私はお弁当を片付け屋上を出た。
「はぁ…」
階段を降り長い廊下を歩く。
「どうしたんだ?
ため息ついて」
「長瀬優希……」
突然後ろから声をかけられ
私は振り向く。
そこには、長瀬優希がいた。
「優希って呼べ」
「はい?
そんなの呼べるわけ…「優希」
鋭い視線がぐさっと刺さる。
優希って呼ばないとここで
犯すと目が語りかけてくる。
「ゆう……きっ…//」
ただ名前を呼ぶだけなのに
照れてしまった。
「それでいいんだ」
くしゃっと私の頭を撫でる。
そういえば…この人も
巻き込んでしまうんだ―
「あ、一週間後お前のクラスに
転校生が来るんだってよ」
その言葉にビクッと
身体が震える。
「一週間後の前の日、学校探検でも
してるんじゃねーか?」
「そ、そうなんだ…」
私は優希の顔が見れず足下を見る。
.
最初のコメントを投稿しよう!