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「連れて来たぞ。
俺の婚約者」
「は?婚約者…ッ…」
言ってる途中に鋭い目つきで
長瀬優希に睨まれる私。
「ただの一般庶民じゃないか。
そんなのがお前に
釣り合うとでも?」
何処からか声が聞こえた。
低くて…少し怖い声。
男の人の声だった。
「一般庶民とか関係ねーだろ。
俺はこいつがいいんだよ」
うわぁ…演技凄いなぁ…
事情を知らない私はただ
何も言わず見ていた。
「君…名前は?」
「え…?あ、
ゆ、柚木ちひろです!」
突然私に掛けられた声に
戸惑うが自己紹介する。
「君…優希が好きかね?」
「え…あ、あの…
ご、強引でムカつくけど…その…
優しい時もあって…好きです」
下手糞な演技を必死でし
私は誤魔化す。
あ、こんな事一切
思ってませんからね?
「……そうか。
いいだろう。
お前達を婚約者と認める」
男の人が言ったとき
豪華な椅子がくるりと
回転した。
その男の人の笑顔は…
何かを企んでる様で怖かった。
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