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「あら、歩。緊張してるの?心拍数が上昇しているわ」
「だって、こんな格好」
「大丈夫よ。私も上がってるから」
「最低の医者だよね」
「これから診察するのよ。脱ぐのは当然でしょ」
「診察でも、全部は脱がないよ」
「文句言ってないで、脈拍はかったら、次は注射だからね」
「え~っ!注射ってまさか、それ?」
「ねぇ、知ってる?歩。陣痛って、私達の日の痛みの100倍は痛いらしいわ。それに比べればこれくらい」
「ちょっと!そういう問題じゃないよね!ちゃんと読んでるアピールは良いから、それはやめようよ」
「でも言ったじゃない、私達、白澤さんのエッセイにいいえで答える方なのよ。だから、ギリギリ感を出すのに、この注射は必要だわ。それに」
「それに?」
「私、思ってたのよ。一時期、流行ったあのパチンコのCM」
「一億年とってやつ?」
「歌じゃなくて。ほら、言ってたじゃない」
「何だっけ?え~、あなたと、あなたと、何か思いだせそうなのに」
「もうちょっとよ・・・あなたとなんとかしたい!」
「あっ!あなたとがっ・・・危なく言いそうだったよ!」
「チッ、言えば良かったのに」
「ねぇ、走子ちゃんのそういう思考、変態って言うんだよ」
「私、歩の為なら、変態だって何だってなるわ」
「いや、走子ちゃん、元々そうだったから」
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