Act.3「二回戦:逃奪ゲーム」

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「チーム結成時間、残り1分です」 直後、放送が廊下に鳴り響いた。 「よし、早速登録しよう!」 『残り1分』に急かされ、俺は慌てて腕のリングを突き出した。 続いて、三人も同じくリングを向け合う。 「……光った!」 その時、近づけ合った四つのリングのランプが青く点灯し、同時に電子音が鳴った。 これはつまり、チームの結成が完了したことを示していた。 「はい、この時点をもって全プレイヤーのチーム結成が完了しました。改めて、皆さん頑張ってくださいね!」 オーナーの報告だ。 廊下には他のプレイヤーは遂に消えていた。どうやら俺たちが最後のチームだったようだ。 それぞれ互いに表情を確認しつつ、深呼吸で妙な緊張感を和らげた。 「そんじゃあ…………行くか」 必ず勝ち残る――そんな覚悟を胸に、施設内で繰り広げられている"未知の鬼ごっこ"へと歩み出した……。 Act.3「二回戦:逃奪ゲーム」 -完-
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