「脱落=死」

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その告白に驚愕した表情を見せる千晴たち。 「やはり……脱落は、死か」 その言葉と共に、藤野が隠れていた物陰から現れる。その影響を受け、千晴と黒崎さんも次いで出てきた。 今まで脱落に陥ったプレイヤーは、もうこの世にはいない。死んだのだ。 一回戦のあの時、彼らはただ『落ちた』だけでなく、落ちて"死んだ"のだ。 そして『1/1000』の生存率はつまり、最終的には"一人しか生きてここを出られない"ということになる。 解けた謎があまりにも大きく、そして酷すぎた。 「こんな状況下でキーを探すなんて……できるのかよ……」 俺は絶望感と脱力感に苛まれながら不安を口にした。 過去から今現在の状況に思考を戻しても、絶望しか無い。 死の鬼ごっこという極限の恐怖を抱えながら、どこにあるのかも不明なキーを探すなんて、立ち直れなくなるのも仕方ない話だ。 おまけに、48時間という飽きれる程の長期戦。 これは、キーが見つけにくく、在処へ辿り着くのが困難になると想定しての二日間だろう。 開始して1時間は経過した筈だ。 その間、俺たちはマネキンロボットから逃げることしかしていない。 ――何でもいい。今はひたすらに、希望に繋がるような"進展"が欲しかった。 「行くしかないんだ、谷村」 俺の肩に手を置いて、藤野は言った。 「そ……そうですよ。脱落には辛いものがありますが、タイムオーバーで脱落よりは全力を尽くしたほうがマシですし」 死に怯えてもなお、励ますように黒崎さんは俺に言葉をくれた。 「……私も、強くならなきゃ。もう皆の足は引っ張らないって、決めたもの」 千晴の表情には、確かに勇気を感じた。
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