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Ⅰ
チュンチュン...
「ん~...おはよ、小鳥さん」
ガチャッと窓を開けると
涼しげな風が桃色の長く美しい髪の女性ルカを包み込む
「ルカさ~ん、朝ごはん出来たから降りてきて~」
「はーい!」
小さな部屋の扉の外から
ルカとはまた違う
生き生きとした声が部屋に響いた
「いっただっきまーす!」
「召し上がれ*」
朝ごはんを作ってくれた人は
栗色にショートカットで
活発系な女性メイコだった。
ちなみに、朝ごはんはクロワッサン一つ、サラダ、コーンスープだった。
「ごちこうさまです*」
「お粗末さまでした*」
メイコにそう言うと
ルカはメイド服のような
ふわふわとした服にヘッドリボンをつけて、
散歩に出かけた。
「今日は、何処にいこうかしら♪」
そんな呑気なことを考えながら
町をあるいていた。
すると、
「キャッ!」
突然突風が吹き、
ルカの頭に付けていたヘッドリボンが飛んでいってしまった。
「あ!ま、まって!」
必死に追い掛けるが、全く追い付かない。
「はぁはぁ...いっちゃった...」
ルカは残念そうに家に帰ろうとすると
「あの、」
「何ですか...」
そこには
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