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他の男女なら気まずくなり、必死になって話題を探しそうなものだが、この二人には全くそんな素振りが見えなかった。
ある意味で互いを空気の様に思っていることが、ありありと伺える光景だ。
二分間は経っただろうか。翔の方がさて、と切り出した。
「そろそろ行くかい? あいつも拾って」
「そうだね。まだ昼休みも終わってないから、うろついてる生徒に混じって抜け出そうか」
二人は机から降りて歩き出し、ドアを開いた所にある狭い空間に出た時、一人の男子生徒が階段から上がってきた。
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