『天井裏』

4/7
前へ
/276ページ
次へ
そこで、あることに気がついた。 箱の側面にびっしりと書いてある文字。 それはお経だった。 蓋についている紙はお札だった そのとたん、Aの体に恐怖が電気のように走った。 そのとき、前方の暗闇から「ペタ・・ペタ・・」という足音がしてきた。 Aはとっさに「それ」を絶対に見てはいけないと思った。 振り向いて逃げようとしたが、恐怖で足が動かない。 どんどんこっちに近づいてくる。あと少しで「それ」に入り口の光が当たる。 そうしたら見えてしまう。あと少し・・・・・もうだめだ。 と思った瞬間、Aの体は入り口の穴に落ちていき、布団の上に落ちた。 Aが顔をあげると、そこには寝たきりのはずの祖父がいた。
/276ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1519人が本棚に入れています
本棚に追加