『天井裏』

3/7
前へ
/276ページ
次へ
ある日、Aが何気なくふすまを開けると天井裏に通じる板が外れていた。 家の中にも飽きてきたAはしまってある布団をよじのぼり、そこに入った。 周りは想像以上に暗く、恐怖心が湧き上がった。 しかし、好奇心が勝り更に進んでいった。 しばらく歩き回っていると足元に箱があることに気がついた。 「こんなところにあるくらいだから、きっとすごいものに違いない」とAは考え、入り口のほうに運ぼうとした。 しかし以上に重い。子供の頭ほどなのに10キロはありそうだ。 仕方なく引きずっていくことにした。 だんだん入り口に近づくにつれ、箱の側面が見えてきた。 真っ黒で、ところどころ白い。ふたは黒い紙で固定してあった。 さらに近づく。さらに明るくなってくる。 真っ黒だと思っていた側面は、白い箱に黒い文字がびっしりと 書かれているようだ。ふたの紙も同様。白い紙に文字がびっしり書いてあった。 振り向いて入り口の位置を確認する。あと1m位だ。もう一度箱を見た。
/276ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1519人が本棚に入れています
本棚に追加