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藤堂は鍵開け、中に彼女を先に入れた。
落ち着いた雰囲気のカーテン、グレーのソファーに観葉植物。
彼女に男の部屋と思わせるには充分だった。
「ぶっ部長!私…」
「さっさと入れ、靴が脱げない」
腰を押され、転けそうになったのをなんとか耐えて振り返ると、鞄から書類を取り出して眺めてる藤堂が見えた。
「お仕事ですか?」
「あぁ、明日のミーティングの資料に早く目を通したくてね」
「はぁ…熱心なんですね」
そういいながら、ごく自然に両手を彼に構える。
「?」
不思議な目で見る藤堂。
「!!」
「なんだ?お腹空いているのか?」
染み付いた習慣とは恐ろしい。
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