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「そんなチャラチャラだから、頭もぼーっとするんだな」
「そっ…」
言い掛けたとたん、彼女は口をつぐんだ。
目の前で彼女に嫌味を言ったのは、上司である部長の藤堂湊。
鼻でふんと笑うと、彼は先に仕事場へと入っていった。
「あの野郎……」
この日から、鈴のブラックリストに彼の名前が刻みこまれたのだった。
―――――……
「鈴!誕生日おめでとう!!」
「皆!ありがとう!」
仕事を終えて、同僚の女子達が鈴の誕生日を祝うためパーティーを開いた。
「鈴、今日なんかあった?」
同期の草壁遥奈が鈴を心配そうに覗きこんだ。
「遥奈ァァァ」
それをきっかけに彼女をハグする鈴。
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