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鈴の中へドンドン侵入してくる足音が聞こえ、首を振って追い出そうとした。
今日、何度頭から彼を追い出そうとしたか…
「藤堂………湊」
「ん?なんか言った?」
「なんでもない…夜風が気持ちーね」
「うーん気持ちぃー」
遥奈は気付かないふりをして笑った。
「おめでとぅ鈴」
「ん?何が」
「23歳」
「ふふ誕生日昨日だよ?」
「そうだったわね」
とぼけた風を装ったまま遥奈は笑った。
「可笑しいの」
それに笑い返す鈴。
親友以上の絆が二人にはあった。
私には遥奈さえいればいいそう思い、小さく拳を握った。
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